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TRPG備忘録

村上のTRPG等プレイ記録(主にCoC)置き場。各シナリオのネタバレを含むのでワンクッションをご確認ください。載せられるときに適当に載せていくのでプレイ順の更新とは限りません。
←回ったり回したりしたシナリオは「はじめに」に書いてます

花冷えに亡く季節

2024.1.18-20、2.1-3
CoC「花冷えに亡く季節」
HO1記:キラン・ソール


あなたは想い出と呼称される記憶を蝕まれている。
14歳。ピアスを開けまくっている関西弁の男。

ネタバレ感想は続きから





エンド2の二人でした。
え~~~~~~~~~~~~~~本当に・・・・ありがとう、ございました・・・・。
探索者目線の話は日記パートでたくさん書いているので、最終日周りとかPL目線の感想を……。
ニコラス・グッドオールくん アヴリルの子どもたち 見守ってくれたKP 皆ありがとう。キランを受け入れてくれてありがとう。

【探索者の設定】
・キラン・ソールの名前はいつもみたいに言葉遊びと願掛け(花言葉や異名が強いキランソウと太陽を意味するソール、あとそれをあわせて「おひさまキラキラ」的な)をこめていたけど実際眩しがられると照れちゃった。俺にとっての太陽はこんな俺を受け入れてくれているぽまえらなわけなんですよね。
・HO関係ない要素の、花が好きとか祈る習慣みたいなフレーバーがシナリオで意味あるシーンが出てきてオ~ッと思ったけど、祈るところの情報得られなかったの笑った。
・明るくて元気で太陽みたいなキャラ!と無自覚ノンデリカスをはき違えないように……と自分が序盤RPに慎重になっていたの、ちょっとおもろい。村上探索者は気を抜くとすぐ「今のは?」と自分的に審議の入る発言をしがちだからこういうキャラのときは己と解釈違いの殴り合いにならないように頑張っている。
・家族との関係はキャラシに少し積んでいたけど描写を見る限り関係が修復されていったみたいでよかったね……。

【色々】
・プレイ前からずっと言ってたし1日目も思っていたが本当にこの静謐で綺麗な世界に俺が降り立てるの?!大丈夫?!ってワタ…ワタ…していたけど、アヴリルの皆が受け入れてくれるから俺も自然と一員になれたし、皆がいなくなるたびに真剣に悲しかった。
・『欠陥や人と違う何かがあることを互いに知っていながら/もしくはあるからこそ他の誰かのそれも許容できて存在を受け入れてもらえる空間』の居心地のよさみたいなものはPL自身が心当たりありまくるのでそれが時限式で取り上げられるかもとなれば、それは、抗う…よね…と感じた。アヴリルは穏やかで大人っぽい言動の子が多いけど、やっぱりみんな10代の子どもで、まだまだ世界は狭くて、閉じられたアヴリルがすべてなんだもんなあ。涙 でもキランは苦労した記憶ごとないもんだから「病気のせいで、他の場所では生きられない・受け入れてもらえない」ということを実感を伴って理解してないせいで、考え方の違いに加えて温度差もあり中盤まで他の子の選択や行動にずっと戸惑ってしまっていた。キランはずっと永遠のこともおとぎ話の王子のこともなんやそれ~!俺はそんなの嫌や!って走り回る(DEX6)んだけど、結末だけ見れば、抗って覆せたことなんて何もなくて自分も同じ道をたどってしまっている。枯れるとしてもそれを受け入れ、祝福し、薔薇の庭の少女は愛してくれてありがとうと息絶えてしまう。でも何も報われることがなかったのかと言うとそうではなくて……っていうのが、すごいな。と思った。

【ニコラスの花】
・日記で自分が人の時間を奪ってのうのうと生きていたことを「人殺しだ」とキレ散らかしていたのに、そのあとになってからニコラスがもっと激ヤバ・ストレートに命奪いんちゅであるのを知るっつーあの順番、もうムチャクチャだよ~~~おかしなるで!! それでいくならキランは当然ニコラスにも怒らないといけないし軽蔑しててもおかしくない気するんだけど「ええ?!!?!」とはなれど、ニコラスを非難したり否定したりする気持ち全然浮かばなかった。
・思えばこのへんからずっと矛盾の塊ではあるんだよな……。それには怒るのにこれは許せというのか、みたいなサ……。でもなんにでも論理的な思考ができるわけじゃないことを許せ! 14歳なんだよな~~~~涙
・命を吸って咲いた花自体のことを憎んだり嫌ったりする気にもあんまならなかったな。どうやって咲いたか知って理性がおぞましく思うよりもキランにとっては「きれいな花」だと最初に感じたその感性がすべてだった。まあマジで最悪な花だってPLの頭ではわかるんだけど、「咲いてていい花じゃないって言ったでしょ」と泣いたニコラスにあまりにも胸がしめつけられすぎて「そんなことあるか!」って気持ち以外わかなくなってしまった。ってかほかならぬニコラス自身がずっと己の花のことで悩んで嫌ってるのわかってるのにその花を愛したキランまでニコラスの花を否定してしまったらニコラスは自分のこと受け入れられなくなるんじゃないか?という気持ちもあった。もしすべての取り返しがつかなくて、ニコラスがずっとつらいのなら、その花を美しいと愛でたキランのことも共犯者にしてほしかったよ。

【日曜日】
・ドライフラワーの花冠おくりあいっこ、かわいい~~。最終日あらゆるシーンでキランの出目荒れがちだったけど、DEXの成功の仕方ちょいちょい意地を感じて良かったな……。製作(紅茶)>決定的成功 マジで笑う。チェス2連勝もチョづけて楽しかった。戦績を刻んだのも、来週もまたやろうな!って祈りでもあり、来週の自分に痕跡を残したいという気持ちでもあった。結局、永遠の勝ち逃げになってしまった……。ダンスのとこ、ステップ指導をしてくるのによろめくニコラスのことつっついたらここにきて初めて(?)怒り顔出してきたのも笑ってしまった。年相応に同い年にムキになるニコラス、愛。俺はそういうやりとりを……永遠にしていたかったんだが……。
・かくれんぼのファンブル、バカの所業だったけど処理のおかげで自然とニコラスに裁縫してもらえてよかった。ニコラスの痕跡のある品が増えて嬉しい。KPありがとう。
・キランのこと王子様扱いしてくれるの好きすぎ~と思ってたら、夜の「キラン王子は、忘れっぽいから」のしっとりした茶目っ気で泣いた。ニコラスの願いを全部叶えて全部が終わるのが怖かった。でも俺たちに残された時間は限られていたから、、催促してくれてありがとう……。
・最終日ね……何も諦めたくないんだけど、どこをどれだけ走り回っても有用な情報はなく、時間だけが過ぎていく焦り、ヤバかった。日曜日を楽しく過ごしたい気持ちもあるから、みんなと遊んだり穏やかな時間も過ごすしその瞬間瞬間はちゃんと一生懸命取り組んで楽しんでるんだけど、まあそれって現実逃避みてえなもんでさ……。ささやかで確かな見ないふり。ぐぅ。PL目線では「これは、もう…………(どう終わるかを選ぶしか、ないって、コト……)」ってわりと早い段階で絶句しかけててハァハァゼェゼェ動悸がおかしくなってるんだけど、キランは……誰も傷つけず記憶を残しつつニコラスも生かして、っていう都合のいい道を全然諦めたくなくて……でも日が長くなってくる季節でも外はどんどん暗くなって……夜のダイニングでニコラスとぽそぽそと話しながら(もう本当に、ダメなんか。自分には打つ手も最善策も、朝までにできることがもうなんにもないんか。)ってことをス……と受け入れ(ざるをえないことを受け入れ)たとき、号泣してしまった。ごめんな、ごめんなあ~……て己の無力を嘆くキランの慟哭を録画で聞くと今もウッてなる。あの、これから尊い友達が失われていくことに対するどうにもならなさにPLPCともに胸を刺された感覚むちゃくちゃになる。
・死ぬ方のはずのニコラスがずっと穏やかで、たぶんニコラスはもっと早くこの現状がどうにもならないものだって理解してそうだったのに、キランがバタバタ走り回るのを残された時間を無駄に消費することだって止めるわけでもなく好きなようにさせてくれて、踊ったりお茶したり、キランの未来予想図の話もうんうん聞いてくれるんだもん。その未来に自分がいられないこと、わかってるのに……キランだって心のどこかでは少しずつわかりはじめているのに受け入れられないから、受け入れるわけにいかないから、ことさら話し続けるしかなかった。。。話せば本当のことになってくれる気がして……。
・それまでの生活でキラン自身が「永遠に子どもであることを望むことは自殺と何が違うんや」って憤ったり悲しんだりしているのに、いざとなれば自分もそれを望みそうになってしまってゴエ~ッてなった。ニコラスのことを助けられず、覚えてもいられず、ただからっぽの明るさだけで生きていくんならもう一緒にいなくなってしまいたい、一人になるのも一人にするのもイヤだって、キランも思わなくはなかったんだけど、それは独りよがりにしかならなくて一番傷つくのニコラスだろって思ってしまって、実行はできなかった。ニコラスに知られないように、枯れるニコラスを見届けた後で死ぬ手もあったけど、自分が「命あげてもいいから生きててほしい」と思った相手が自分の命を受け取らなかったのに、愛してもらった命を自分から捨てる行為が、できなかった、なあ~……。ううー。ニコラスがキランの命をもらうのを望まないのが、倫理観の問題だけじゃなくてキランが相手だからってのもあるだろうと自惚れでなく思えるだけの愛をすでにもらってしまっていたよ……涙 だから、死のうかと思ったことも伝えたうえで、これはもう使わないと宣言した。その証左として投げ捨てようかとも思ったんだけど、キランにしてみればニコたちの遺品でもあるので、それもできなかった。記憶なくしたあとお菓子と間違えて食べたらヤバいので対策はさせてもらいましたが(草)。
・この、最終日にきて死による救済を理解しちゃう構造がね~~~……。本人たちが救われようがなんだろうがどんな理屈があっても残される側は「生きててほしかった」と泣くのを知っている、し、自分もそう主張したのだから、過去の自分の発言と今の気持ちがたった一週間のうちにバチバチに矛盾していくの眩暈しそうだった。HO1とHO2どっちがどう生き残るにしてもお互い無傷ではいられない、置いていくのか置いていかれるのか、なんだよな。そしてどっちも相手がいなくなるのは嫌で……。そこに正解はない。
・いやいやあまりにも無力でさ~~~~……キランとしても言ったけど、記憶の維持にしてもニコラスの延命にしても、とれる手段がまったくないわけじゃなくて、代償を理解しているからそれをするだけの覚悟と非情になりきるだけの度胸がないって話で。あの優しい箱庭でキランはエゴをとおすことができなかった。自分たちのために傷つく誰かがいるのもイヤっていうのはもちろんずっとあるんだけど、本当に何もできずに悲しくて悔しくてだだこねて泣いてるだけの子どもになってしまった。何が起ころうがわがままを貫ける強さ(あえて強さと表現しますが)はある意味子どもが持つ特権で、キランは大言壮語吐きがちというか、俺はそんなん嫌や、こうしたらええんやないの、きっとできるで!みたいな感じで明るく希望を話す夢見がちなHO1だったから、そこでちゃんと明確に何かを諦めさせられることになる。エンド2のキランが「届かない祈りがある」「できるできないではなく”やらない”ことを選ばないといけないこともある」「救えないものがある」ということを全部受け入れ、枯れゆくニコラスを見届けることで生き延びて【大人になる】という道筋は唸ってしまう。数ある選択肢の中で『何もしない』ことを、しっかりと己の意思で選択・宣言させられたうえで未来に進んで浴びせられる「君は大人にならなくちゃいけない。」、うおー……。
・話が前後するけど死の淵にいるニコラスが望むことが「綺麗だと言ってもらうこと」「抱きしめてもらうこと」「歌ってもらうこと」なのベショベショになっちまう。綺麗って言ってもらえたことも誰かと触れ合えたのも本当に嬉しかったんだな、って……。本当に、いくらでもやってやれるのにそんなこと……。プレイ中、ああ、ここで話し終えてしまったらニコラスは死ぬんだ、と思うと本当に、本当に……。書いてる今も涙が出るんですが。ニコラスが眠るまでずっと歌っていたんだろうな、振りなおしても成功しなかった、嗚咽交じりの声で。いくらでも、嫌だいかないで眠らないで枯れないでって泣きつきたかったけど、笑顔でお別れがしたかったから全部我慢した。眠るあの子に祝福を……あ~~~~~~。

【エンディング】
・このHO1の生還って、HO2がHO1の命をもらって生還するのと違って、HO1の生死に直接HO2が関係するわけじゃないんだけど、それでもこれは確実にニコラスがキランにくれた命なんだよね。月曜日の朝、起きて「俺と一緒に寝ているこのきれいな子は誰やろう?」と驚くキランのこと考えると地面にめりこみそうになる。それが、お互いが『何もしない』を選んだ結果なんだけど。エンディングでキランがちゃんと大人になっててまた泣いてしまう。わかっちゃいたけど、キランは覚えてなくてニコラスのいない世界を平気な顔して生きてて(バカヤロ~~~~……)、それでも完全にアヴリルのことを忘れているわけじゃないって光明だけはあって。やっぱりね~ニコラスも大人になってほしかったなと思わずにはいられない。人の命を奪った事実は消えなくても故郷で家族とやり直してほしかった。俺とずっと一緒にいてほしかったわ。
・選択によってエンドは色々あるけど自分たちが選ばなかった道に対しても「え、なんでそうなるの?!」とかはまったくなく、ただ、それぞれがその二人にとって最適なエンドなのだろうな、と思う。寂しくてもこれが俺たちのトゥルーエンド。
・大人になったからにはこれからも生きていかないといけない。とっくにサイズアウトしたんだけどなぜか手放したくない誰かがほつれを直してくれた形跡のある外套、知らない誰かのことが書き連ねられたしわしわの日記、知らない間に体が理解している「踊るときは軸足に重心をかける」ってこと、ドライフラワーの花冠やポプリ、見てると泣きたくなるくらい綺麗な青い花、そういうものをずっと抱えながら生きていくんだろうな。ニコラスと見られなかった桜が咲く季節がくる……。


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キランの日記。性格的に長文かかね~だろとか言ってたけど、もちろん全然おさまらないのであった。
長かったのでふせったーの方から読めます。
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